新着情報2008年05月29日
2008年05月29日:フェルールって?
こんにちは。ちょっと前の僕の誕生日におがわ歯科医院のスタッフがくれたプレゼントなんですが、『井田萬力屋のじいさんのおきみやげ』という焼酎をもらいました。壺に入っていて柄杓(ひしゃく)まで付いてる凝ったお酒で、味わい深くおいしく飲んでいました。量がけっこうあり飲みきるまでに時間がかかりましたが、先日やっと飲み干しました。来年またこれでお願いね、スタッフゥ~。
虫歯がどこから始まるか、もちろんそれぞれなのですが歯と歯の間から始まったものをイメージしてみてください。歯の噛む面から始まった虫歯よりも歯肉までの距離が近いですよね。ということは、虫歯が進行したらより早く、歯肉方向へ進みダメージが大きくなります。歯肉の下にまで虫歯が進行すると、程度によりますがそのまま正しい充填処置(詰めて治すこと)ができなくなります。これはなぜかというと、歯と歯肉の間を「歯肉溝」といいますがそこから絶えず「歯肉溝浸出液」が出ていますので、防湿(湿気を排除すること)ができなくなるからです。ほんのチョットだけ下まで進んでいるだけであれば、「圧排糸」というものを利用して対応可能です。では大きく進んでしまったらどうすればいいのか?
もし、それを無視して修復を行なうと何が起こるか考えてみましょう。元々ある生体の構造を無視した修復物を、体は受け入れ難い異物が歯肉のそばにあると判断します。そうすると免疫反応が起こり絶えず炎症がある歯肉になりますので、赤みが消えない、血が出やすい、なんとなく痛い・・・などの不快症状が残ります。これはその異物を撤去しないかぎり続きます。この理由がはっきりしなかった昔であれば許されたのでしょうが、今はこのように原因もはっきりわかっています。そうしないためには、①歯肉の下まで進んだ虫歯を歯肉の上にまで「部分矯正」の力を借りて移動します。②歯肉の位置の調整をする。これで解決はできます。ケースによりますがこの①、②のどいらかもしくは両方を選択して対応します。実際の症例を見てみましょう。まずは治療前のレントゲン写真です。
虫歯の部分をすべて削ると歯肉やその下の骨の部分に接近することがわかりますでしょうか?前述したように部分矯正にて対応し歯を挺出(エクストルージョン)します。
このような装置を使って移動しますが、抜く方向なので移動はおよそ1~2か月あれば完了します。移動が終わった様子です。
歯の移動と伴に周囲の歯肉と骨に変化があるので、周囲組織の調整を行なった様子です。
歯肉の調整を行なった場合「クリーピング」という歯肉の変化が起こるので、理想的には4ヶ月くらい待ってから、最終的な被せ物を作るべきです。こうして歯肉より上に健康な歯質が360度確保されました。これを「フェルール」といいます。
これは最終的な歯が入った様子です。こう治っていれば予知性の高い状態と言えるのではないでしょうか。正しい治療の理解を深めるための参考にしてください。





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