新着情報2010年01月23日
2010年01月23日:咬合力分散
こんにちは。右上の再生療法を行う上でCTを撮影させていただきましたが、その際反対側の左上5に骨の吸収像があったため、その事情を患者さまに説明し「20年以上前に製作したブリッジだし、外して状態を確認して欲しい。作り直しはブリッジ以外の方法でお願いしたい」というご希望に沿って行いました。
まずは治療前のCT画像から見ていきましょう。
グリーンのドット部分では歯周病により骨の吸収が起こっているように見えます。しかし、ブリッジ除去時に麻酔をしているので歯周ポケットの深さと言いますか、骨がどのレベルで残っているのかを確認(ボーンサウンディングといいます)しました。結果は最大で4ミリなんですね。意外と浅いですがこれはなぜか?患者さまの口腔内を確認すると強度のブラキサーであり、多数の歯にファセット(対合歯とのすり減り)がありました。つまり歯周病を起こす細菌の感染により生じた歯周ポケットではなく、噛み合わせる力が過度にかかったことによる「咬合性外傷」であろうと思われます。それにより骨密度が低下してあたかも骨が吸収しているようにみえるのでしょう。これが除去前の状態です。
このブリッジは20年以上前に、お知り合いのベテラン先生がお作りになったということですが、適合精度といい、きれいな形成、歯肉の仕上げ、すべてすばらしいです。埼玉県日高市武蔵台歯科医院の東金先生、とても勉強になりました。
除去してみたら犬歯の方にわずかに虫歯がありましたが、簡単に除去して修復完了です。
そして今回おがわ歯科医院で作った仮の歯(プロビジョナル・レストレーション)です。この部分の噛み合わせを様子見ながら5をどう扱うのか判断しますが、おそらくは歯周病ではないようなので再生療法は今回のケースは必要ないのではないでしょうか。CTがすべてではないですね。
では今後同じようにブリッジで修復することは患者さまも望まれていませんし、同じ結果を引き起こす可能性が高いと思いますので、どのように治療を進めるのか?患者さまは欠損部分にインプラントを設置して、345それぞれ「1本の歯にかかる力は、1本の歯、1本のインプラントが負担する」という設計を選択されました。ただし、その場合も「ここをこのようにしてしまった」力はかかるわけで、噛み合わせのチェックは一生していかなければならないはずです。インプラントを入れたらおしまいではなく、お付き合いがずっと続く、そのスタートですからね。





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