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2008年6月17日

こんにちは。さっそく今日のテーマ「インプラントの直径と設置場所」について考えてみましょう。先週の金曜日ですが、実は夜の診療が終わってから症 例相談のため目黒まで行って来たんです。その時は矯正の相談だったのですが、話がインプラントにまでおよびその時話した内容が含まれます。ボス、いいっす よね?

 例えば左下の一番奥の歯が虫歯や歯周病で抜歯することになったとします。その時、ここだけ見てインプラントを入れる必要があると判断するのか、噛み合う左上の一番奥の歯のコンディションまで考えるか、です。
 まず、レントゲンなどを見て左上の歯も今はいいが長持ちしないのではと思われる場合ですが、インプラントを入れるでしょうか?この場に3人のドクターが いましたが、答えは皆「NO」でした。インプラントは非常に丈夫ですし、逆にそこに設置することで上の小さな問題を抱える歯に「トドメ」を刺してしまう結 果になるかもしれないことが考えられます。また、奥から2番目まであれば咀嚼はできるので、下の欠損はそのまま放置して上の歯が移動してきて咬合に問題を 生じたら上を抜歯してもいいかな、ということからです。もちろんここに患者さまの意思が反映されなければないませんから、「がっちり噛みたいので奥に歯を 入れたい」となれば設置はいい選択となると思います。

 左上の奥歯が天然の歯で虫歯にもなっていない、あるいは当面問題を起こしそうなリスクは考えられない場合です。その場合は設置すると思います。た だし今度考えないといけないのは手前の歯のコンディションです。下の奥から2番目の歯がすでに神経を取った状態「失活歯」であれば、やはり一生持つかと言 われれば手を加えていない歯に比べたら、どこかで抜歯とな可能性があるわけです。そうなって、もしそこにもインプラントが必要になったとします。
 あらかじめ、奥から2番目(以下6番と呼びます)が将来インプラントになる可能性が高いと思った場合、一番奥(以下7番)のインプラントを意図的に手前 寄りに設置してあげれば、将来6番のインプラントを設置したあと「インプラント‐インプラント間距離」は小さいものとなり、カントゥア(歯の立ち上がりが 急か緩やかか)はそんなに急にならず、適切な形を与えやすいです。
 一方、一番奥(以下7番と呼びます)の中心にインプラントを設置して、その後に奥から2番目の中心にインプラントを設置したします。そうすると「インプ ラント‐インプラント間距離」が大きくなりますね。という事は理想的な歯の形にしにくく、カントゥアは急になり清掃性が良くなく、力学的にも不安定になり ますね。

 直径については、周囲骨の厚みを大きく取り血液供給を有利にすることが可能です。また、もしやり直しになった場合に太いインプラントを最初から設 置していたら、それ以上の太さであればすぐに設置できますが、そんなサイズがもうないという状況になったら、骨が治癒するまで待たねばなりません。しか し、細めのインプラントを選択していたら、ワンサイズ大きいものを選んでその場で設置可能ですよね。

 こういったことを考えてインプラントを設置する先生と、欠損を見つけたら「はい、インプラント!」という先生。どちらにかかるとあなたの人生は幸 せになりますでしょうか?これはあくまで一例です。どうして私にはインプラントが必要なのか、なぜその本数が必要なのか、別の治療方法ではダメなのか、放 置したらどうなるのか、などなど。主治医の先生に聞いてみたらいいと思いますよ。聞きにくければ私に相談していただければ、アドバイスさせていただきま す。メールでどうぞ。

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おがわ歯科医院 院長 小川宗一 http://www.ogawado.com/

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