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2008年8月30日

こんにちは。今日の分のブログは実は29日の金曜日の豪雨でキャンセルの時間ができたので、書いておいたものです。皆様がこれに目を通している頃、私は新潟にいるはずです。

 さて。コンポジット・レジン修復とはとてもポピュラーな治療でして、歯科医師ならばほぼ毎日やってらっしゃる先生も少なくないと思います。歯の色のプラスティックを削った場所に充填(詰める)治療ですから、皆様も「あっ、あれね」とお思いの方も多いはず。
 メリットは虫歯の治療が小さい侵襲で済むのですが、難点はプラスティックゆえ「変色」しやすいということです。これは、ハイブリッド系の材料を用いてもやっぱり、経年変化は起こるようです。

 今日もそんな治療を行なったケースをご紹介いたします。主訴は前歯の治療をした部分が変色した(ね?そうなるんです)というもので、再修復を行ないました。術前の状態がこちらです。

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 ちょっと着色しているだけに見えますが、「カリエス・チェック」という薬品で虫歯の部分を調べながら切削していくと・・・

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 こんなふうになっちゃうんです。痛々しいですよね、患者さまもこれを鏡でお見せしたのですが「・・・・」といった様子でした、引きますよね。でも虫歯の部分を残すわけにはいきませんからねえ、ご理解ください。
 それで表面処理を行ない「コンポジット・レジン」にて修復した様子がこんなです。

PICT1760.JPG

 ある程度の審美性は得られるのですが、経年変化はやはり起こってしまうでしょう。ですが、ここで「大きく削って色の変わりにくいセラミック」を勧める歯科医院と、「侵襲を小さくしておいて、のちの治療の自由度を残す治療を勧める歯科医院」でしたら、どちらを選びますか?
 どちらが間違っているのではなく、希望に近い提案をしてくれる歯科医院を選べばいいのでは?と思いますが。ちなみに保険でできる材料とそうでない材料が あります。これは実はサービスで保険外の材料と術式でこっそり治したケースなんですよ、Iさん。雷雨のなかいらしたので、我々スタッフの気持ちということ で。

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2008年8月29日

こんにちは。明日の8月30日は「新潟再生歯学研究会」のインプラント100時間セミナー出席のためお休みをいただきます。DGZI(AIAI)国 際インプラント学会の認定医を持っているのですが、日本口腔インプラント学会の専門医の取得を考えておりますため、患者さま各位にはご迷惑をお掛けいたし ますがよろしくご理解くださいますようお願いいたします。

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2008年8月28日

こんにちは。昨日紹介させていただいた成長期の男性の矯正のケースですが、補足して紹介したいことがあるので今日も引き続きS君に登場してもらいます。

 歯並びを整える話をする前に「前歯の役割と奥歯の役割の分担」について簡単に説明します。奥歯は噛む力を支えること(これをバーティカル・ストッ プまたはバーティカル・サポートなどと呼びます)が一番の仕事です。奥歯は噛む力を発揮する咀嚼筋(そしゃくきんと読みます。この場合咬筋・内側翼突筋) の近くにあるため「てこの原理」で強い力がかかります。それを充分支える強さを本来は持っているのです。この大事な奥歯が失われた状態では当然残りの歯や 前歯に負担が移行します。

 一方、前歯の役割はなんなのか?無意識のうちに右側で噛む、左側で噛むとわれわれは自然に行なっていますが、左右の噛むポジションにまで連れて 行ってくれる、「ガイド」の役割が大きな仕事の1つです。これは前歯は奥歯付近にある咀嚼筋から離れた位置にあるので、歯を横方向に押す「側方力」が働い ても「てこの原理」の逆の理屈で耐えられるわけです。

 ここでもし、このバランスが崩れてしまったらどうなるでしょうか?例えば前歯に不具合(前歯が正しく機能できない歯並びもそうですよ)が生じたま ま放置していると、奥歯に対して横方向に押す力が加わり続けるため歯に問題が生じます。ヒビが入ったり、揺れてしまったり、詰め物が取れやすかった り・・・。
 逆に奥歯に不具合が生じたまま放置していた場合です。前歯はガイドの役割を果たしていますが「縦方向の力」に対しては強くないので、あっという間に揺れが出たり、割れたりします。

 ということは「理想的な矯正治療のゴール」はここにあるのがわかりますね。これは非常に困難なことであり時間もかかると思いますが、特に成長期であれば今後の成長の中で対応することができるため、そこまで導くことができる可能性が高いです。

 前置きが長くなりましたが、
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 こんな感じで左右に動かした時に、上下の犬歯同士が接触して他の歯、特に奥歯が離開(離れること)することで奥歯が横方向に揺さぶられるのを守っ ているのです。これを「アンテリオール・ガイダンス」と言います。矯正治療で治した場合はこれが「後戻り」を起こしてバランスを崩さないか注意深く経過観 察をしていきます。

 また、前方に動かした状態を見てみましょう。下顎が安定する位置(中心咬合位)では前歯部分は強くは接触せず、わずかな隙間を持ちます。
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 そして前方部で噛み切る際に接触します。
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 矯正治療については私は専門医ではありません。まじめに矯正治療を考えながら行なっている歯科医師です。つい先日、途中出産で中断しながらも5年 間矯正治療(ずっとワイヤーが入っているとおっしゃっていました)を矯正専門医の元で受けているという30代の女性が奥歯が痛むとのことでお見えになりま した。最初の状態などはわかりませんが、左右の奥歯2本づつが噛んでいるのみでした・・・。ということは、アンテリオール・ガイダンスの観点で考えれ ば・・・???治ってないよね。現在妊娠中でその方のレントゲンの審査はできませんでしたが、噛み合わせができていないための「咬合性外傷」を強く疑うも のでした。

 僕は矯正専門医ではありませんので、僕が矯正治療で治せるものはほんの一部にすぎないわけですが、今後も慎重に審査をした上で「できないものはできる人にお任せする」判断をしっかりしたいと思います。

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2008年8月27日

こんにちは。今日は私が行なった矯正治療の症例をご紹介します。患者さまは初診時は小学生でした。その当時からかなり上下とも狭い歯並びであり、下 顎がやや後方に位置付けられていたため「バイオネーター」というプラスティックのプレートをワイヤーをかける矯正の前に装着して、しばらくは「歯の位置の 矯正」ではなく「上下間の顎と顎の位置関係の補正」から行ないました。

 下顎を2級から1級関係にして(下顎が後方に位置付けられている事を2級と言います。下顎の前方成長を加速させて1級にしたということ)から、マルチブラケットを用いた全顎の矯正を行なう計画を立てました。

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 このような状態で、しかも上下間に前後的なズレもあるわけです。1年ほどプラスティックのプレートを入れさせてもらってから、いわゆるワイヤーを用いての矯正治療に入りました。上の矯正を始めてから12ヶ月後、下の矯正を始めてから10ヶ月後の状態がこれです。

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 すべてのケースであてはまるわけではありませんが、成長期にうまく矯正を行なうこと、なおかつあらかじめ顎の関係を正しくして
おくことで「ワイヤーをかけての矯正」の期間を短縮することが可能です。こちらの患者さまは今日「リテーナー」と言って「治った歯並びを維持する」装置の 型取りを行ないました。次回でいよいよ装置が外れるね、S君!!長かった(短い方だよ、ホントは)けど苦労が報われるね。



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2008年8月26日

こんにちは。今日は仕事の話ではありませんので、歯科のお勉強のためにみてらっしゃる方はパスしちゃってください。ぬいぐるみの話です。

 Build a Bearって聞いたことありますか?まずぬいぐるみの外側の皮を決めるのですが、熊だったり、ウサギだったり、犬だったり・・・いろいろあるのでそれを決 めるだけでも迷っちゃうと思います(僕は迷ってませんよ、娘です、もちろん。気持ち悪いでしょ、僕がウキウキぬいぐるみ買ってたら?)。
 結局上の娘はカエルが好きでカエル、下の娘には耳の垂れたウサギを買いました。次にぬいぐるみの「声」を選びます。もちろんチップに鳴き声や、言葉が入っていてスイッチを押すと「声」が出ると言うものです。
 「声」の出るチップを好みの場所に、「赤いハート」を心臓の位置に埋め込んでもらい、ぬいぐるみの中身の「綿」を詰めてもらいます。どのくらいの量を入 れるかもお姉さんに「このくらいでいい?」って聞いてもらいながら自分の好みのにしていきます。詰めたら風を当てて毛並みを整えます。
 次に着せる洋服や靴などを決めます。警察のユニフォームや、チアリーダーのユニフォームなどたくさんありますので、ここでも迷うと思います。
 最後に「名前と誕生日」を決めて出生証明書を発行してもらい、おうちにつれて帰るのです。どうです?夢がいっぱいのぬいぐるみでしょう?女の子だったらとっても楽しいんじゃないですかね。

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 こんなカンジです。下の子はまだ10か月なので興味を示しませんが、上の子は毎日遊んでます。ちなみにwww.buildabear.jpです。大切な方へのプレゼントや、大切な方と一緒にお作りになってはいかがですか?きっと楽しいし喜ばれると思いますよ。

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2008年8月25日

こんにちは。土曜日のYSG(スタディ・グループ)では白水貿易さんの扱う「ピコモラー」というマイクロスコープを使っての実習をしてきました。こ の機種は以前受講した井澤常泰先生のマイクロスコープのコースでも使用した、中間的な位置づけのものです。と言ってもベンツのCクラスは買えますから非常 に高価な機械ですが。日常的にマイクロスコープを使用している先生、初めて触れる先生、いろいろでしたがみんな楽しい時間を過ごしたと思います。主催の山 口先生、白水貿易さん、KOデンタルさん、ありがとうございました。

 さて、今日は歯周病に対する再生療法を行なった患者さまの術後の経過観察を行なったので、再生療法についてお話ししていきます。再生療法とは「失われた組織を再生」することですが、これはGTR法というオペになります。術前のレントゲン写真から見ていきましょう。

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 歯の周囲にある「白く見える」はずの骨部分が黒いです。術前の歯周ポケットの状態はこんなカンジ。

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 かなり深い歯周ポケットの存在が確認できると思います。周囲の適合の悪い補綴物は外しました。適合の悪い補綴物の周囲にプラークが付着したら、治療の結果を左右しますからね。
 
 そしてオペから5か月経過した本日撮影したレントゲン写真です。

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 なんかうっすら白さが増したように見えますね。経過はいまのところ順調に見えます。
 ただしいつもお話ししていますが、再生療法は必ず「リエントリー」という再オペが必要です。骨が充分できているのか、ギザギザに骨が出来ていないか確認 しなければ、長期的な予後は期待できません。ギザギザがあればトリミングして平坦にして、浅い歯肉溝にしてあげることが非常に大事です。充分な量の骨が再 生されていなければ再度の再生療法が必要かもちゃんと判断しなければなりません。
 ですから再生療法をお考えの方でクリニックをお探しであれば、レントゲンしか見せない先生を信じてはいけないと思います。レントゲンだけじゃわからない からです。リエントリーをして確認しないとエライことになるよ、と話してくれる先生が本当にあなたの事を考えてくれている先生だと思います。

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2008年8月23日

こんにちは。本日診療後は「YSG」への参加のため目黒までひとっぱしり行ってまいいます。今日のYSGですがテーマは「マイクロスコープ」です。 白水貿易がケンデンタルオフィスまでマイクロスコープを持って来てデモをやるようです。たぶん機種はピコモラーでしょう。ちなみに僕がデモで貸してくれと 依頼をした時は2週間で3万円だったのですが、力関係って大事なんですね。

 さて、今日のブログのテーマである「リッジプリザベーション」ですが、初めてお聞きになる方が多いのでは?これはどういうものか、一般の方が理解できるようにお話ししていきます。
 一般に前歯部分~小臼歯部分(前から数えて4、5番目を小臼歯といいます)では抜歯後そのままにしておくと、頬側の骨が吸収してきて(痩せてきて)骨の 幅が失われてしまいます。この欠損部分にブリッジやインプラントをするのであれば、骨や歯肉が歯があった時と同じ形態であることが望ましいですよね。特に インプラントで欠損を修復するのであれば、見た目以上にそこに「骨」があるということが大きく影響してきます。インプラントは骨に支えられて初めて機能で きるからです。

 では、抜歯してからどのくらい経つと頬側の骨が吸収(痩せる)し始めるのかですが、1~2週間で吸収が始まってくると言われています。なので、で きれば抜歯と同時(ただし抜歯前に治療方針がしっかり決まっている必要があります)もしくは、抜歯して1~2週間後くらいに骨が痩せてしまわないようにす る「リッジプリザベーション」を行なうことが有効とされています。これは、抜歯したくぼみに一般的には「骨補填材」を入れて骨を作りつつ、頬側の骨が吸収 されるのを遅らせることを言います。

 では、症例を見ていきましょう。この患者さまは、抜歯当日にはインプラントで欠損を治すというところまで治療方針が決まっておらず、後日に治療方針が決定してから「リッジプリザベーション」を行ないました。抜歯後の状態です。

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 かなり歯肉がくぼんでいるのがわかりますでしょうか。

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 外側にペラペラの骨が確認できます。これはそのまま放置していたら確実になくなっていたと思います。これをなんとか保存出来ないだろうか?この骨を保存出来ないまでも吸収を最小限にしたい、そのような意図を持って臨みました。

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 患者さまの「生物由来の製品は使いたくない」という希望がありましたので骨補填材としては「βTCP」を、メンブレンは使用せず「カルマトリックス」という製品を用いて処置をしました。

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 根尖(歯の根っこの先)部分まで骨がなかったことがわかります。

 そして所定の期間お待ちいただきインプラントの設置をした後の咬合面の状態です。しっかり頬側の骨が維持され吸収を最小限に抑えられているのがわかりますね。

 軟組織の処置(CTG)を行ない理想的な歯間乳頭ができた様子です。

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 いかがでしょうか。手間暇かければこのような元々の生体の形に近い修復が可能です。グッジョブ!!

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2008年8月22日

こんにちは。昨日は千葉県長柄町にある「生命の森リゾート」のプールに行ってきました。友人に話を聞いて初めて行ったのですが、たどりつくまでは 「えっ、ここでいいのか?」みたいな細い道を走りやっと着きました。足元は芝生でフカフカだし、人は少ないし(稲毛の海浜プールに比べたら超快適)、大人 はこっちがいいのかもしれません。上の子(5歳の女の子)は背の届かない場所にも平気で突入するし、下の子はまだ8か月なので、当然どちらも目は離せませ んしでした。ただ、寝る前に子供に話を聞くと、「滑り台がある方がおもしろい」とのこと。

 さて、インプラントの話に移りますが、今日も定期的にメインテナンスにいらしている患者さまのケースです。術前の状態が当時はまだ写真を撮る習慣 がなく記録がありませんが、左右の犬歯(前から3番目の歯)虫歯による治療で神経を取り、被せ物をして、それの脱離を繰り返しており、その段階でおがわ歯 科医院に来院されました。すでに歯根が保存できる状態ではなく抜歯をさせてもらい、インプラントによる修復をする治療計画をたてて進めていきました。
 ファイナルの補綴物が入ってから4年後のメインテナンスの状態です。

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 周囲の環境の変化はあるようですが、インプラント修復をさせてもらった左右の犬歯部分の変化はないようです。もともと歯周病のリスクは少なく、カリエスリスクがややあり、咬合の関与が大きく影響したケースではと思われました。
 やはりメインテナンスを行なう中で歯肉が腫れるなどのトラブルは皆無で、噛み合わせの確認も必ずさせてもらっていますが、今のところ経過は順調ではないかなと思っております。
 今後も現状の維持のためのメインテナンスを行っていきましょうね、Mさん。

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2008年8月21日

こんにちは。8月20日にインプラントのメインテナンスにいらした患者さまのお口の中の状態です。最終的な歯が入ってから2年半くらい経過します が、メインテナンスもかかさず模範的な患者さまといいますか、ありがたいです。このままのペースで起こしになっていただければ、問題なしでしょう。

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 非常に良い状態です。噛み合わせの状態にも大きな変化はありませんでした。これからもこの調子でいきましょう。



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2008年8月20日

こんにちは。今日は歯周病の治療の一つである「再生療法」を行なった症例について解説していきます。復習ですが「再生療法」とは「失われた歯周組織を回復すること」ですが、これはとても難しいことなのです。今回のケースは左下の一番奥の歯です。

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 頬側の中央部分に深い歯周ポケットが認められます。これだけ深い歯周ポケットでは歯周初期治療である歯石取りを行なおうにも、深すぎて取り切れる はずがないのです。そこで、外科的に歯石を見える状態にして取り除き、その上で失われた「骨」「セメント質」「歯根膜」を再生させるのが今回のオペの目的 です。
 どのくらいの組織が失われているか見ていきましょう。

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 術前に排膿と言って周囲歯肉から膿が出ている状態でしたが、オペをしてみると歯に過度の力が加わって揺さぶられ、骨が吸収し、そこに二次的に感染を起したように見えます。徹底的に歯石や汚れを除去していきますが、オペの中で一番時間を費やすところです。
 歯の表面の異物を取り除いたら、根面の表面処理を行ないます。ここから先は患者さまの希望や骨のダメージによってちょっと変わってきます。この患者さま の場合は骨補填材の使用をしたくない、骨になる材料(この場合は自家骨)を固定するにもコラーゲン膜の使用はしたくないという希望をお持ちだったので、 「エムドゲイン+自家骨+ゴアテックス・メンブレン」を使用させていただいてオペを行ないました。

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 歯肉の裂開が一番怖いですからなるべく密に縫合します。

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 メンブレンの露出などトラブルがないことを祈りながら傷の治りを待ちます。

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 10日経過してこの状態なので、おそらくよっぽどのことがない限り
心配しているようなトラブルは起きないのではないかと思っています。処置をして8~12ヶ月待ってもらってからリエントリーを行ない、できた骨のトリミン グをして浅いサルカス(歯肉溝)を作り、歯周病の再発がないようにして治療は終了となります。非常に長い時間を必要としますから、患者さまの協力が一番大 切です。がんばりましょうねSさん。

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2008年8月19日

こんにちは。右下の一番奥の歯が虫歯により抜歯となったケースですが、本日問題なく過ごされていたため最終的な歯が入りました。インプラントの設置後2次オペが終わったところです。

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 所定の期間待ってから型取りを行ないファイナルが入ったところです。

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 プロビジョナル・レストレーションの段階で形態については、幅、豊隆、丸みなどを確認してもらいます。問題があるようであればその段階で形態修正を行な います。形態についての違和感がなくなってからそのプロビジョナル・レストレーションの形をコピーしてファイナルを仕上げていきますので、この段階で違和 感が生じることはまずないので噛み合わせの確認のみを行ないセットします。
 ただしあとはしっかり清掃が出来ているか、噛み合わせに変化がないかメインテナンスで確認していきます。



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2008年8月18日

こんにちは。昨日、今日と暑さは落ち着き猛暑からは解放されたのかな?と思える気候です。そろそろ講習会にスーツで参加できそうな気候でうれしいですね。

 さて、8月6日のブログで報告した「インプラント上の補綴」についての続きで、ファイナルの歯が入りましたのでご報告を。
まずはどんな状況だったのか振り返って説明しますが、重複しないようにしていきますね。

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 黄色い線の位置にMGJと呼ばれる粘膜と角化歯肉(歯の周囲の動かない歯肉のことです。何度かブログでお話ししましたね。)の境目があり、清掃性 が悪くこのままではメインテナンスが充分にできないこと、歯周病に対する抵抗性が劣ることなどをお話しして、2次オペの際にFGG(フリー・ジンジバル・ グラフト)を行ないました。

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 黄色い線の示す角化歯肉の位置が変化しました。その後、金属のフレームの試適を行ないズレがないかどうか確認しました。

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 充分な時間プロビジョナル・レストレーションを使って歯肉の形態を整えてできた周囲歯肉の状態です。

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 そしてファイナルの歯が入った状態です。

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 どうしても「てっとり早く治したい」患者さまには難しい治療ですが、「せっかく治したら再治療をしたくない」とお考えになる患者さまには、長期的に使っていただける治療を提案します。
 全部で○万円!とかっていうフレーズを良く見ます。はたして患者さまの口腔内を拝見せずに一律に?しかもそれしかコストがかからないとなると・・・、どこかの工程を省いているのではと思ってしまいます。建築業界で起こっていたようなことがないことを祈ります。

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2008年8月17日

こんにちは。夏季休暇から戻ると水撒きをさぼっていたにも関わらずこんなに。

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 もうないですけど。ええ、全部僕が食べちゃいました。

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2008年8月16日

こんにちは。昨日に引き続き「アンチエイジング」のお話です。機能回復ができれば周囲の筋肉や骨のエイジングを遅らせることができると昨日書きました。これは人間の一生を見ていくとわかりやすいです。

 まずは生まれたての赤ちゃんはお母さんの母乳、つまり「液体」を飲みますね。続いて重湯という「半液体」を経て離乳食になり、固形物を食べるよう になりますね。ここでエイジングが進んでしまうと歯がなくなり噛めないためにおかゆという「半液体」を食べ、寝た切りの状態になってしまうと点滴という 「液体」を摂取するようになります。このように加齢によって「液体→半液体→固形物→半液体→液体」を順々に摂取するようになる、これが加齢変化です。た だし生涯ご自身の歯で過ごされる方もいらっしゃいます。

 まずはこの固形物を食べることができる期間をなるべく長くすることで、周囲組織のエイジングを先送りすることが重要だと思います。これには義歯で は充分な結果を得にくいです。ブリッジでは生涯機能しうるものはなかなか難しいと思います。インプラントであれば現在考えられる治療法では最善ではないか と思われます。

 また、歯が抜け落ちると下顔面高(簡単に言うと鼻から下の顔の長さ)がどうしても短くなります。これは上下の顎の骨の位置関係を上下の歯が接する ことで維持していたものが、歯がなくなることで維持できなくなり距離が縮まるから起こることです。こうすることで「顔のしわが増える」、「きんさん、ぎん さん(例えが古いですね.。昭和の男ですから。)のような口元になる」わけです。これを防ぐことも充分「アンチエイジング」効果がありますよ。

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2008年8月15日

こんにちは。当院のサイトのトップページに『アンチエイジングは口元から』とありますが、これが何を指してそう言っているのか今回と次回でお伝えしていきたいと思います。

 まず、我々歯科医師がタッチできるアンチエイジングとしては、失われた咬合の再構成とその安定があります。エイジングによって体の抵抗力などは落 ちてしまいますが、歯周病菌や虫歯菌の能力は一定です。一時的に体力が上向くことはあっても長期的にはほぼ右肩下がりで衰えていきます。これは誰でも起こ ることです。
 
 このエイジングで起こる変化について、我々がサポートすることで病気を未然に防ぎ回避することも「アンチエイジング」の一つと考えます。加齢によって起 こりうる変化を起こさせないわけです。例えばいらっしゃった時に中程度の歯周病があったとします。全体的には歯石除去を行ない、部分的に再発が予想される 箇所にのみ「再生療法」や「アピカリー・ポジションド・フラップ」などの歯周外科を応用させていただき、歯周病の再発が起こらないようにしてメインテナン スを行なうというものです。

 また、当院では不幸にして歯を失った方の機能の回復としては「周囲の歯や歯周組織に影響を与えにくく、影響を受けにくいインプラント」による回復が可能です。
 「ブリッジ」という方法で従来は治療をしていた歯の喪失において、私も数多く「ブリッジ」で欠損に対する治療をしてきましたが、やはり結果が良くないん ですよね。数年で外れる、外れないまでも負担過重で土台の歯が揺れてしまう、金属との境目から虫歯が生じる・・・・などなど、マイナス点については枚挙に いとまがありません。どうしてもブリッジの場合「歯を削る」、「隣の歯に接着させる」、「そのため周囲の歯に依存する」、「周囲の歯には負担過重が起き る」というマイナス要因が多いのです。これらは起こさなくて良い変化を起こすことになり「エイジング」を加速させる結果になりますよね。

 インプラントの患者さまが一様におっしゃることとして「噛めるようになったよ」ということ、これが大事なんです。噛めれば周囲の筋肉は常に活動を しますから衰えません。筋肉が活動的であれば筋肉が付着する骨も衰えません。これで機能的に「アンチエイジング」が達成されるわけですね。

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 これはあくまで理想的な状態に近い口腔内の様子の参考として載せました。ちなみにこの方は10代の男性でインプラント治療はしていません。
 
 

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2008年8月14日

こんばんは。夏季休暇中は知り合いの那須の別荘に3泊してきました。夜はエアコンはいらないですし、日中もそんなに暑くなく過ごしやすかったです。
 いつもお米を買ってくる「瑞穂蔵」です。

IMG_0836.JPG

 メインの通りをちょっと入るとこんな光景が拡がります。いつも小さいものばかり見ていますから、こんなに緑ばかりだととても目が休まります。
IMG_0853.JPG

 ついこの間まで知り合いの別荘は携帯電話の電波が届かない、まったく普段の生活から隔離された感がある場所でしたが今年の夏から圏外ではなくなり ました。便利ではあるのですが休暇としてはそういったものから完全に切り離されたい気持ちもありますが、なかなかそうはいきませんね。



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2008年8月10日

こんにちは。みなさん夏休みですか?でも私はブログの更新を続けますので、後ででも読んでくださいね~。

 今日は7月17日に報告させていただいた「骨のない場合のインプラント」の経過報告です。やっとプロビジョナル・レストレーションが入りました。では前回お伝えした部分については写真を多少省略してお話を進めていきますね。まず初診時のレントゲン写真です。

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 がっつり骨がありません。もしかしたら右下5の遠心(手前の歯の後ろ側)の骨もないかもしれません。これはお伝えしたとおりレントゲンほどはダメージがなかったんです。

 ですが骨が足りないため「GBR」を行ないました。

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 しばらく待ってから埋入しました。

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 そして、安定する期間充分待って2次オペを行ないました。この時は歯肉の厚みが不足することから「CTG(結合組織移植)」を行ないました。 

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 歯肉が落ち着くまでまってから型を取り、プロビジョナル・レストレーションを設置したところです。

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 ここまで来れば、あと少しですね。がんばりましょう、Cさん!!!

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2008年8月 9日

こんにちは。おがわ歯科医院は8月10日~14日まで夏季休暇をいただきます。もし万が一の際は『千葉市歯科医師会』にお問い合わせください。サイトはchibada.ne.jpで、電話は「043-242-2026」です。

 なおインプラント治療の患者さまで、急な対応を要する可能性のある患者さまには、事前に私の携帯電話の番号をお伝えしてあると思います。何かご心配なことがあれば遠慮なくご連絡ください。出られない場合でもメッセージを残してくだされば、折り返しお電話いたします。

                            

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2008年8月 8日

こんにちは。今日は暑いですねー、空調をいつもより強くしているのに涼しくない・・・。作業効率が落ちそうです。そんな中、一生懸命頑張ってくれるスタッフには感謝ですね!!

さて、タイトルの「抜歯してインプラントをしない」ために、虫歯に対しては事が大きくなる前に正しい処置をして保存する、また、歯周病に対してはこ れまた事が大きくなる前に汚れを取りそして再発しにくい環境を作る、こうして対応することは「歯科マニア」の患者さま、もしくは読者の方はご存知でしょ う。
 また、今日も暑い中スタッフと一生懸命頑張った「良い根管治療」の結果をご紹介します。

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僕は以前もお伝えしましたが「根管治療専門医」ではありません。ただ真面目に根管治療に取り組んでいるただの歯科医師です。僕ができる根管治療を患者さま に正しく知ってもらい、それによって一本でも多くの歯が抜歯にならず、インプラントの本数を減らせることができれば(クリニックの売り上げ的には抜歯して インプラントにできればありがたいはずですよ、ホンネではね)、歯科医療を通じて社会貢献できたのかなと考えます。
 
 ですから、『インプラント実績3000本!』とか大々的にうたっている歯科医院ありますよね。あれってどうなの?と僕は思います。確かに1本しかインプ ラントをしたことない歯科医師にインプラントをしてほしくはないですし、僕も歯を失ってインプラントを考える時が来たら経験豊かな先生を探すとは思いま す。でも本当は残せた歯なのに先生主導で抜歯していませんか?という疑問が生じませんかね。

 たしかに素人である(セミプロもいますね)患者さまが、「これ、残るでしょ?」とお考えになる歯でも周囲の骨の吸収(溶けている状態)が進行して いれば、病状をストップさせるため抜歯が一番好ましい場合も多々あります。ただしそれは「現状を正しく我々が伝え、その上で患者さまが選択されるのであれ ば、自己責任において残したっていいんです」よ。その代りいつか「インプラントにしてください」と言われても出来ないことがあること、もしできても追加の 処置が何等か必要になること、それを充分御理解下さい。

 ひとまず、今日の根管治療はグッジョブですね。

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2008年8月 6日

こんにちは。今日は先日「フリーグラフト」で見てもらった患者さまの、上部構造(補綴物とも言います)の製作で2本連結する場合の精度の出し方がわ かる写真を撮ったのでお伝えしますが、かなりニッチな歯科ネタだと思います。先生方は当然知っていらっしゃる方も多いでしょうから、一般の患者さまがわか るようにお話してきます。

 まず欠損部分に2本のインプラントが設置されています。
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当院にいらした時は⑤6⑦でブリッジが入っておりましたが、5が歯根破折(歯が割れてしまった)を起こしており抜歯となったわけです。5、6二本欠損なの ですがそれにしては隙間が狭いので1本で対応することももちろん検討しました。抜歯窩(抜歯した後にできる歯肉のくぼみ)の治癒を待っている間に4がカリ エスもないのにおそらく咬合負担が大きすぎるためかと思われるのですが、急性歯髄炎となり根管治療を行なうこととなりました。そういった事情から患者さま とお話しして「咬合支持領域を大きくする」意味で2本の設置とさせていただきました。

 2本のインプラント上に1本の大臼歯の形態の歯を設置するため、2本のインプラントが位置的に正しく模型上にトランスファー(移す)されているかの確認をする事にしました。まずは「カスタム・アバットメント」と言われるオーダーメードの土台です。

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 これを口腔内のインプラントの頭の部分に「ネジ」止めさせてもらいます。その後、金属のフレーム(枠組み)を合わせて適合状態を確認をします。それでそれぞれの位置関係にズレが生じないように「パターンレジン(赤い塊)」で固定します。

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 それを模型に戻してみました。
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 ぴったりです。結論から言いますと最初の型取りでのズレはなかったということになります。もしズレがある場合は、この段階で模型に戻らず浮いてしまいます。
この状態で安心して技工士さん(D-SPECの安部さん!お世話になります。いつもありがとうございます)に仕上げてもらいます。今日もグッジョブ!!

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2008年8月 5日

こんにちは。今日は当院のホームページの製作・運営をお願いしている『メディウィル』の城間社長と齊藤福社長にはるばる打ち合わせに来ていただきま した。このサイトと『インプラントに特化した専門サイト』についての話を聞かせてもらいました。なんでも使いようということははっきりしました。僕が使い こなせるかにかかっているわけですね。夏休みにゆっくり考えてみたいと思います。

IMG_0795.JPG

 こちらが城間社長です。まだお若いですが優秀な方で、常に頭が回転を止めないイメージがあります。

IMG_0796.JPG

向って右側に写っている方は福社長の齊藤さんです。僕の知らないところで「おがわ歯科医院」のサイトの管理をされています。いつもありがとうございます。これからもおがわ歯科医院に力を貸して下さい。よろしくお願いします。

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2008年8月 4日

こんにちは。今日は「角化歯肉」についてお話します。鏡の前で下唇を引っ張ってみて、歯から数ミリ下側に「びよ~ん」と伸びる部分がありますが、こ れは粘膜です。しゃべる時、食べる時、などに動いてしまう場所です。そこよりも歯に近い部分は歯から離れたり、動いたりはけっしてしませんよね。その機能 時に動かない場所を「角化歯肉」と呼びます。歯周病に対して充分な抵抗力を持たせるには、角化歯肉の幅が5ミリは欲しいんです。健康な状態の歯肉溝は2ミ リくらいの深さですから、3ミリの「付着歯肉」が存在する(むずかしいですよね・・・)ことになり、その3ミリの強い歯肉が歯、またはインプラント(イン プラント周囲は付着がないので、角化歯肉と呼びます。ますますこんがらがってしまいますね・・・。すみません。)周囲を健全な状態に保ってくれるのです。

 ではまた写真を見ていきましょう。左下欠損部分の手前のプロビジョナル・レストレーションが入っている場所は、すぐ下に粘膜が位置しています。
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 この状態では清掃性が良いとは言えず、ブラッシングでも痛みがあったり、歯周病に対しても抵抗力が低いのです。欠損部分にインプラント治療をして いるため、インプラント周囲にも充分な量の角化歯肉を獲得したいわけです。そうしないと当院が10年保障するインプラントのクォリティーにならないので す。不足する角化歯肉を獲得するために「フリー・ジンジバル・グラフト(以下FGG)」というオペをさせていただきました。

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 術前と比較するとインプラント及びプロビジョナル・レストレーションが入っている部分の歯肉の環境が変わったことがおわかりかと思います(ちょっとわかりにくいでしょうか?)。

 インプラント部分のプロビジョナル・レストレーションが入った状態です。
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 これでどうでしょう。この患者さまのケースは補綴といって「被せる歯を作る」内容でも特殊なので、インプラントの特集でもご紹介しようと思っています。

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2008年8月 2日

こんにちは。昨日は初期治療後4~6ミリの歯周ポケットが残っている場合の対応について「APF(アピカリー・ポジションド・フラップ・オペレーション)」の術前・術後の写真を用いて説明しました。
 今日はそれ以上の重症なケースでの対応についてお話ししていきます(なのでオペの写真が出てきます。苦手な方は写真は見ないようにしましょう)。6~8 ミリくらいの歯周ポケットがあっても動揺(揺れ)がない場合は保存を考えますが、動揺があったり、なくても義歯の金具が掛かる歯であれば抜歯を検討しま す。ここで取り上げるのは前者の動揺がなくて6~8ミリのポケットが存在する場合、と思ってください。

 今回の患者さまは右上の第一大臼歯のセラミックを他の歯科医院で入れたのにまだ腫れが残るとのことで来院されました。自費で高い費用を払ったのに 治ってないじゃん・・・、と僕は思いました。ただ入れたばかりのセラミックを壊したくないというのが第一希望としてありましたので、除去して根管治療が出 来ない、オペ後に歯肉の位置が変化したら被せ直しができない、などハードルがちょっと高いです。術前の口腔内写真から。

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 腫れているのがわかりますよね。プロービング(ポケットの測定)してみると10ミリくらいあります(本来は適応症ではないので、その旨充分にお伝 えしています。)が、前後の歯との間は2ミリと健全なんです。なので予後に対しては読めない部分はありますが、やってみましょうということで『再生療法』 を行なうことになりました。

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 オペをしてみると頬側の根の分岐部分には骨がないのがおわかりいただけるかと思います。悪い部分は徹底的に掻爬(掻き出して)して、根の表面から 歯石を除去し、根の表面処理(EDTA)をして、エムドゲインを用い、骨補填材を使用し、ゴアテックス・メンブレンを使用しました(難しいですね。オペを 受けられる患者さまには1時間くらいかけてお話する内容ですからね)。その様子です。 

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 治療後の状態です(メンブレン除去時)。
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 まだ幼弱な組織ではありますが、骨様組織に覆われてきている状態です。そして歯肉が治癒して6ヶ月後の口腔内の状態です。

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 腫れは再発することなく良好な経過をたどっています。再生療法はとても良い方法ですが、とてもデリケートなオペです。自分が行なうオペの中でも一 番難易度が高いオペだと思います。時間も1時間半~かかります。これを保険で認める???しかもメンブレンに対しての評価が0かマイナスですよ・・・。実 態を知ってほしいですお役人様。

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2008年8月 1日

こんにちは。前回までに歯周病の初期治療とはどんなものまでを言うのか、再評価して何を見ていくのか、についてお話してきました。ここまで治療が進んで症状もないし、あとはもういいやってなりがちですが、歯周ポケットが4ミリ以上だった場合は要注意ですよ!!!

 再三お伝えしていることですが、歯周ポケットが4ミリを超える場合歯石を取り切れず、取り残す可能性が高いわけです。そこで残った歯石はどうするのか、深い歯周ポケットはどうすればいいのか、について話を進めていきたいと思います。
 残った歯石は歯肉の中にありますからこのままでは見えませんので、「歯周外科」というオペを行ない「見えない場所にあった歯石を見えるようにして除去す る」ことが必要となります。しかし言葉では簡単そうに聞こえるかもしれませんが、歯の根の形態って複雑でしてなかなか思うように器具が届かなかったりして 時間がかかるものです。時間のかけて汚れを取りきって歯石の問題は解決です。
 
 次に歯周ポケットの除去についてのお話です。これはすごく難しいお話になりますが、深さによってアプローチが変わります。残った歯周ポケットが4~6ミ リ(6ミリはきびしいかもしれません)であれば「切除療法」と言う方法を選択します。吸収を起こしているデコボコな骨をトリミングしてフラットにします。 これがキモです。フラットな骨の上にフラットな薄い歯肉を位置づける「アピカリー・ポジションド・フラップ」というオペがこれですね。中程度までの歯周病 を完治させるにはかかせないテクニックです。
 では今日は以前も使った写真ではありますが、実際の症例を通して術前・術後を確認していきましょう。まず右上4567のオペ前(正確には歯肉にライニングといってメスでなぞった後です)の状態です。外側からの様子。
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 続いて内側の様子。
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 術前の状態は4~6ミリのポケットがありましたので、「部分層弁」を形成してフラップを根尖側(歯の根の方向)に位置付けし直す「アピカリー・ポジションド・フラップ・オペレーション」いわゆるAPFを行ないました。

 術後歯肉が落ち着いた状態です。
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 術後はサルカス(ポケットとは病的な状態を指す言葉なので、健全な状態は歯肉溝といいます。またの名をサルカス)が1~2ミリの状態になっており、細菌の住める場所はありません。ここまで治ると『歯周病の再発はよっぽどメインテナンスをさぼらない限りない』ですね。

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おがわ歯科医院 院長 小川宗一 http://www.ogawado.com/

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院長 小川宗一

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DGZI(Deutsche Gesellschaftfur Zahnarztliche Implantology)
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