トップへ » 院長紹介・経歴 » 過去の記事一覧 » 矯正歯科 » 矯正治療とは
矯正治療とは
理想的な噛み合わせがわからなければ治療のファイナルのイメージ、つまり治療のゴールの設定ができないと思います。マラソンに例えるとゴールがどこかもわからないのにとにかく走りだすような治療で、はたしてそれで理想的な噛み合わせに辿り着くことができるでしょうか?それはできないと思います。
理想的には顎関節が適切な位置関係にあり、そのポジションで上下の歯が正しい位置関係で接触している噛み合わせですが、そんな状態にある方は一般的に正常と思われている方のうちごく一部です。3次元的にその一点に位置付けるのは至難の業ですし、人の一生のなかでそれをずっと、維持するということは現実として不可能です。絶えず上下の歯は接触し、夜間就寝時に過度の噛みこみや歯ぎしりなどがあれば常に歯の形態は変化をしており、歯の接触により維持される顎関節のポジションも変化を続けるということです。
つまりある程度の幅がある異常を来さないところに顎関節を位置づける、さらにそのポジションに上下の歯を並べるということ、それが理想的な矯正治療のゴールではないかと考えています。それは小児期に始める矯正でも成人矯正でも同じです。このように機能的に安定し、噛みやすい状態の歯並びというものは非常に審美的で美しいものです。ただし注意が必要なこととして、見た目だけを美しくすることも可能であること、またすでに異常な噛み合わせで長く過ごされている場合は、歯がすでに形態を大きく変えてしまっていると被せ物を用いて正しい噛み合わせを作る必要が生じることがあるということです。
まずは、患者さまの現状を患者さまと私どもスタッフがお互いに正しく理解し、同じ認識を持つことから始まります。まずはカウンセリングから始めましょう。