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特殊な根管治療
根の先端で分岐や側枝という副根管があるケースでは通常の根管治療では治らないものがあります。このような場合の対応として歯根端切除術という方法があります。外科的に感染が治らない根の先端をカットしてその周囲の炎症を取り除くものです。ただし歯根が短くなるというデメリットもあるため慎重に適応症を判断して行なうべきです。
肉眼での確認にも限界があります。そこでマイクロスコープを用いて見落としをなくすという方法です。一般的に1根管と思われている下顎の前歯などでも2根管あるもの、上顎の6番目の歯で4根管あるもの(これは多いです)、上顎最後方の歯で5根管あるもの、など肉眼では見落としていたであろうことを私は経験しています。
もしこれらの症例でマイクロスコープがなかったらどうなっていたのかと思います。また、マイクロスコープを用いることで可能な事の1つに、歯の内部で破折してしまった器具の除去があります。8〜12倍に拡大した視野で破折した器具と歯質の間に隙間を作り取り出すことも可能になりました(全ケースでできるものではありません)。