歯を抜かないで矯正しましょう
アメブロで紹介したケースですが、本サイトのブログではもっと内容を細かく説明します。
成長期のお子様ですから大人とは条件が異なります。一番理解しておかなければならないことは、まだまだ成長の要素があるので歯の大きさは変えられないけれども、受け皿になるべき骨格の大きさは変えることができるという点!
それと、顎関節がまだ完成していない(通常16歳ころに完成すると言われています)ために、ある程度生体が許容してくれている噛み合わせの問題、それまでに解決しておかないと顎関節症(以下、TMD)を引き起こしてしまう可能性が高くなります。
生体が楽な顎の位置、これを我々は『リラックス・ポジション』(以下、RP)と呼びますが、このRPに合った、一致した位置に歯が並んでいればTMDにはなりにくい(というか、ほぼならない)わけですね。
それを意識して我々は矯正治療を行っております。
では症例です。
横顔の口元のアップですが、いわゆる出っ歯の状態であることがわかると思います。横の歯を抜歯して前歯を後方に下げて矯正しましょう、という診断を受けてもおかしくない状態かと思われます。しかし、僕の判断は『非抜歯』です!
FKOという装置を用います。
夜間の就寝時のみ付けてもらいますが、正直申しまして大変だったと思います。良く頑張ったよね、Mちゃん!凄いよ。
装着期間は10カ月くらいでこのようになります。たしかに大変だけど抜歯しての矯正だって似たようなもの、簡単ではありません。しかも抜歯した歯は戻ってきません。僕の治し方で横顔のプロファイルが気になる・・・なんてことも起こるかもしれませんが、年頃になって気になったら抜歯する、それは可能ですから。
生体にやさしい矯正をすべきだと思います。ご相談ください。